グラフィティプロジェクトの過程


 自分で描くに当たって、まずはデザインを考えなくてはなりません。
 はじめは 紙にイメージをひたすらに描きました。

 写実画がいいのか、抽象画がいいのか、
 人物か、動物か、静物か、
 キャラクターか、文字か、など要素は様々ですが、
 あくまでも 大学の研究の一環であり、大学の名を使って 研究を進めているので、
  都市の景観に あまりに奇抜なものや、稚拙な性的表現は 描くべきではありません

 また

 このような感じの 嫌悪感や 恐怖心を 植えつける恐れのあるものも ふさわしくないでしょう。

 何十枚か 描いているうちに 方向性を考えることにしました。

 グラフィティを 単なる『絵画』ではなく 『グラフィティ という名前の ひとつの文化』 として捉えている作者にとって、
 どうせ 描くならば グラフィティの特色の 強いものを描きたいと考えました。

 そこで 文字を主体に レタリングを施したものを 軸にデザインを行い、


  
 こんなテイストのものなど、
 色々試行錯誤しまして、

 最終的にワイルドスタイル(用語)を意識して

  

 このデザインで 話を進めることに決めました。




 さて、デザインが固まった所で、実際に描いてみないことには説得力がないので、
 ホームセンターで 石膏ボードとスプレーを数本 購入。
 試作にとりかかります。
 まずは グラデーションと デザインのアウトラインを ざっと描きます。

  

 次に 黒スプレーで 真ん中辺りから 縁取りしていったのですが、

 

 慣れないスプレー作業では 細い線が出せなく、
 グチャグチャになってしまいました。

 この作業で スプレーは吹き付け時の縦線が細く、横線が太くなるものだと
 分かりましたが、この方法だけではかなりの熟練を要します。

 グラフィティを調べている時に 『油性チョーク』 なる画材がある とあったので、
 画材屋に電話してみると、
 「それは 『クレヨン』 のことじゃないのですか?」
 と言われました。言われてみれば クレヨンです。

 早速 クレヨンで試し書きをしますが、薄くて話になりません。

 結局、細い線は油性ペンキと筆を使って描くという、オーソドックスな手法をとることにしました。


  
 そして 描きあがったものが これです。
 サイズ確認のために 右上にティッシュボックスを置きました。
 時間がなかったので 修正はあまりしていません。
 本番は もっと時間を掛けて 丁寧に描くつもりです。

 車から出した所。






 これらを材料に、クリスロード商店街振興組合 様に
 グラフィティを描く許可をお願いしました。



 グラフィティプロジェクトの過程2へ



 Topへ